2018.9月も終わろうという時期に台風24号が日本を縦断した。
台風24号 東海や中国地方にも暴風域に 上陸のおそれ 厳重警戒を
2018年9月30日 19時50分非常に強い台風24号は、四国と近畿に加えて東海や中国地方の一部を暴風域に巻き込みながら北東へ進んでいて、四国では猛烈な雨や風となっているほか、和歌山県では急激に潮位が上昇しています。台風は、これから近畿にかなり接近して上陸するおそれがあり、西日本や東日本、北日本の各地で記録的な暴風や高波になるおそれがあるほか、各地で大雨となる見込みで厳重な警戒が必要です。
(NHK NEWS WEBより引用)
私が現在住んでいる浜松市では、その後、暴風雨が吹き荒れ多大な被害を残していった。
9月30日 22:30頃停電になった。
その日は、午後走ったあとにシャワーを浴びていた為、氷を入れるトレーをテーブルの上に出し、そのまま就寝した。
10月1日 朝起きたが復旧しておらず、電子レンジが使えない為、シリアルと豆乳で軽めの朝食。
水道のレバー水栓を下ろすが、水は出ない。
このアパートは1階に受水槽があり、ポンプアップしていると思われ、電気がないと水が出ないと判っていた。
昨日だしておいた、氷が解けた水で顔を洗い歯をみがく。
とりあえず会社に早めに行かねばと思い、家を後にする。
昼食がとれないかもしれないので、家にあった豆乳とシリアルを持って出かけた。
道路は停電のため、信号が消灯し機能していない。交差点では充分注意を促す。メイン道路に出るのに かなりの時間を要した。
コンビニは照明が点いていないので室内が暗いが、入口が空いており営業はしている様に見えた。
渋滞はしていたが、早めに会社に着く目途がたった為、いつも昼食の弁当を購入するお店がやっているか確認の為にに寄ってみた。
停電はしているが、ガスは使用出来るため、予約が入っている分は調理中との事。
お昼も豊富な種類は出来ないが、何らかの用意はするとの声を聞き、ホッとした。
そこにあった菓子パンを3個購入し、1個を食す。
会社に付くが、木々が所々折れている。皆で2時間程度の片づけを行う程度で済んだ。
お昼は朝寄ったお店にいくが、チャーハンをつくっていてくれていた。ありがたく頂戴したが、あのうまさは忘れられない。
仕事から帰宅する前にバケツ1杯の水を汲んで持ち帰った。
そのすぐ先にあった別のコンビニが空いていたので寄ってみた。
近くでも場所によっては通電している様だ。
パンやご飯ものは一切なかった。
カップ麺3個と1Lのミネラルウォーターを3本購入する。
その後は自宅に近づくにつれて道が暗くなり、家の周りは完全に灯がなくひっそりとしていた。(実際に撮った画像であるが、意味不明)
カップ麺とアンパンを食した。カップ麺をつくると飲料水が減るので心細くなった。
自宅には2Lのペットボトル2本が備蓄してあったが、今後もこの状況が続くと大切にしなければと思う。
食器の洗いものが溜まっており、このまま行ったら不衛生だ。昨日の夜、風呂に入り損ねたので身体も洗いたい。
目の前には会社からもらってきた バケツ1杯の水があるのみ。
半分身体で半分洗い物の予定でその水を使う様考えた。しかし、もしもの為にもう少し残しておきたい為、節約をして使いたい。
以前、山根一眞氏が石鹸で身体を洗い固くしぼったタオルで拭けば少ない量で身体を洗えるという本を読んでいて実行してみた。
大体のところまではいくが、最後に少しずつ身体に水を流したらだいぶスッキリした。
その水の冷たさに「これは修行か」と思った。
皿の洗い物もケチケチで済ませ、バケツには少量の水が残った。
残りはそれと、6Lの飲料水のみとなり、その日は早めに就寝する。
10月2日 朝4:00に目が覚め風呂の水道をなにげなくひねってみた。するとMAXにするとほんの少しであるが、水が出る事がわかった。
おそらく、受水槽のウォーターラインより蛇口の方が低い為、重力で出ているのだと解釈した。
3時間ほどで、ほぼ出なくなったが、お風呂に20㎝位の水が溜まった。
その日は朝時間があった為、恐る恐る冷蔵庫を開ける。
ゴミの日であった為、要冷蔵のものは泣く泣く処分をした。
冷凍していたご飯はガスで火を入れれば大丈夫と自己判断し、おかゆにして朝食とした。
湖の周りをrunで一周するが、木々は塩で茶色くなっている木が多く、倒れている木も見受けられた。
一部コースが崩壊している。
町ではだいぶ復旧が進んでいるようだった。
コンビニも電気が付いたところは営業している。しかし、寄ってみると相変わらず食糧はない。
その日の昼はいつものお店が復旧していた為、事なきを得た。
同僚が県外のスーパー銭湯に昨日いってみたが、激込みで行列ができていたと聞いた。
ツイッターで調べてみると舘山寺の温泉街は営業しているとの事。違う同僚が電話をしてくれたが、あまり混んでいないとの事で今日はそこの温泉で汗を流す。
その後、家に帰る途中、近くまで街灯が点灯し、期待がもてたが、自宅付近は復旧していなかった。
1日の朝に購入した菓子パンでお腹を満たし、就寝した。
夜中に季節外れの蚊が耳元で飛び回る。普段ならべー○マットをつけるところであるが、電気がないと使えないので布団をかぶってやり過ごす。
10月3日 朝、浅い眠り中に照明が点き、復旧したことを知った。
5:24分 約60時間の停電が復旧した瞬間だ。
今回、気づいた点を以下に挙げておく。
うまくいかなかったこと
1.停電になると冷蔵庫初め、電子レンジ等が一切使えない。
電気に依存しすぎている生活を改めなければいけない。
ガスへシフトできる体制と、常温保存のできる食材を考える。(特に主食。シリアルだけでは心元ない)
2.水道水の遮断はダメージが大きい。飲料水の備蓄と普段から生活水を溜めておくことを考える。
3.もともと、携帯電話がつながりにくいエリアであるが、Wifiが使えないため、情報が一切遮断された。
関東よりも放送局が圧倒的に少ないので、浜松では持っていなかったが、乾電池で駆動するラジオは必需品だ。
4.たまたま会社が大丈夫であった為、不便はしなかったが、携帯の充電も当然できない。
乾電池で充電できる物と乾電池の備蓄は大切。
5.電気が止まれば、店の営業も止まる。自前で数日生きていける備蓄と手段を普段から考える。
6.洗い物は溜めてしまわない様、気をつける。
7.水が無い時のいざという時の手段として氷を溶かすという手段を考えていたが、量が少なすぎてあまり実用的でない。
うまくいったこと
1.普段からシリアルを非常食にしようと日頃から食し、備蓄を絶やさなかったのは活きた。(でも食事というには、これだけでは少ない)
2.牛乳から保存の効く豆乳に最近スイッチしていたのは良かった。
3.電気がないと水も出ないと諦めていたが、少し出る事がわかった。(それに依存してはいけない)
4.たまたまであるが、ガソリンを補給したばかりでここから電源供給ができた。(今後は半分以下にならない様にまめに補給したい)
5.災害時にはツイッターの情報が一番役に立つと聞いていたが本当だった。
今回判ったこと
東日本大震災で停電の大変さを経験したつもりに なっていたが、実際は計画停電であり電気の点く目途が判っているなかでの対策であった。
今回は防災意識の無さを露呈した形となった。
会社からバケツの水を頂いてきて、何とか一晩過ごす事ができた。
1人暮らしで、冷凍にご飯やおかずをストックしてレンジでチンして食べるのを食のベースとしていた。
上記以外にも、ごはんをガスで炊く・常温保存のパスタソースを備蓄する・切り餅を常備する等、主食の方法のバリエーションを検討をしなければならない。
電気は数時間で復旧される。という間違った認識をしていた。
もっと大きな災害で避難を余儀なくされている方もおられるのに何とも情けない。
今週末に台風25号がやって来る。
これも大型で進路に依っては又、停電が予想される。
早速、携帯ラジオ、2Lペットボトル、乾電池、常温保存できる切り餅、常温保存レトルトカレー、飯盒等を補充した。
とにかく、今まで考えていたものは備蓄とは言えない規模であったと痛感した。
災害対策として、気を引き締めると同時に日頃の行動を見直す機会となった。
次は油断することなく、対策に臨みたい。
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